第5回 Deepsky観望会 in 鬼ヶ城!・・・遂に伝説の御神体が鬼ヶ城に現る? [天体観測&イベント]
GW初日に、前回ブログで紹介した【 第5回 Deepsky観望会 】に行ってきました。福島県のいわき市【 鬼ヶ城 】に於いて、4月29~30日の2日間に亘って開催されたイベントの模様を、いつものように独断と偏見且つ、慈愛に満ちた視点で出来るだけ詳細にお伝えしたいと思います。とは言ってもかなりレアな情報盛り沢山&あまりの中身の濃さ故、少々話が長くなりますので、耳を塞いで?お付き合い頂ければ幸いです。
まず出発前に持参する機材や他の荷物の再確認。
今回もビノテクノ製・85mm双眼望遠鏡+架台にアイオプトロンのAZ Mount Pro。そして電視観望用・ファインダー改造スコープ+架台はスカイ・ウオッチャーのAZ-Gti を持って行くことにしました。(もっとも後者の方は、電視観望のやり方を教えて欲しいと希望されていた方がいたにも拘わらず、天候不良で観望時間が短かったことや、自分の不手際で重要なパーツを置き忘れた事も重なり、皆さんにご披露する機会に恵まれず残念な結果に。次回は必ずリベンジしたいと思っています。それから小沼さんと一緒に演奏しようフラット・マンドリンと楽譜も持参したのですが、時間的な制約と力量差ゆえに残念ながら実現には至りませんでした。こちらもいずれ再チャレンジしたいと思っています。)
では準備が整ったので出発と行きますか。前回は、現地に向かう途中で道を間違えてエライ目に合いましたが(前回の観望会の模様はこちら⇒https://skymusic-fun.blog.ss-blog.jp/2020-10-19)、今回は順調そのもの、予定よりも早く無事に到着しました。
1日目・・・【勉強会&体験発表】編!
(ききり荘からの眺めと体験館周辺の様子・小沼さん撮影)
現地に着いてから、宿泊予定の【ききり荘】で昼食を済ませ、会場となっているいつもの体験館に移動しました。開始までまだ時間が有るので、早速久しぶりに再会した皆さんにご挨拶!
(左から斎藤さん、舟越さん、渡辺さん)
おゃ!入り口近くで人だかりが?何かと思ったら、舟越さんが持参した【Kenko】のズーム式単眼鏡を皆で覗きながら語り合っています。
私も覗かせてもらったのですが、予想以上に良く観えます。明るさは口径なりですが、視野周辺もあまり崩れる事無く好感が持てます。価格も手頃なので私も1つ買おうかな?
皆さん持参した愛機を館内に設置し始めたので、その中から幾つかご紹介しましょう。
前回、確か斎藤さんが持参したのはインテス製のマクカセでしたが、今回は笠井の口径150mm・F5のアクロマート屈折望遠鏡、架台はスコープテック・ゼロ マウントです。本人曰く、「何となく光軸が合っていないような気がする。」との事です。青ハロが目立つ等アクロマート特有の欠点もありますが、集光力は魅力的だし、対象を絞れば結構楽しめると思いますよ。同じ笠井の双眼装置を組み合わせています。
これは舟越さんが持ってきたテレビューの口径10cmの屈折望遠鏡。4枚玉だと本人は申しておりました。独特のゴージャスな雰囲気が漂っております。そういえば舟越さんが発注した7インチのクエスター、その後どうなったのか気になってお聞きしたところ、2年以上経過しているが未だに届いていないそうです。コロナの影響もあると思いますが、円安に拍車がかかり予定より2割程高くなっているのが悩みの種らしいです。
続いて、おやおやっ!こんなところに太鼓が!と普通の人は騙されてしまう笠井トレーディングの【Ninja400】ドブソニアン。これを今回持ち込んだのが、遥々新潟からお越しの池田さんです。前回の観望会にも参加されていたそうですが、私とは行き違いだったようで、めでたく今回初めてお話しすることが出来ました。この機材の組み立てる様子を見るのは初めてなので興味津々です。
まず土台となるアジャスターを設置。これ市販品と思いきや自作だそうです。新品を購入すると約7万円程掛かるので自分で作ったんだとか・・・その出来栄えに一同唖然!恐れ入ります。
何キロぐらいあるのかな?結構重そうです。
ファインダーの取り付け中
これで完成!と思いきや・・・?
何だこれ!実はこれが今回の秘密兵器とのこと。詳細は後程。
やっと完成したドブソニアンを眺める【日の出光学】代表の宮野さん(右)と前回お会い出来なかった鶴田さん(左)です。実はこの鶴田さんが今回、年に三度しかお披露目しない(出来ない!)御神体?をお持ち頂けるとの情報が入り非常に楽しみにしております。
ドブソニアンを囲んで暫し話に花が咲きます。
(左から鶴田さん、宮野さん、斎藤さん、船越さん、そしてオーナーの池田さん)
池田さんはもう1台屈折望遠鏡も持参しました。それがこれ!
VixenのED102ESです。口径102mm、F‐920mmで焦点距離に無理が無いので見え味は抜群でしょう。事実、コロナド社のダブルスタック・ソーラーフィルターを装着した状態で太陽を覗かせて頂いたのですが、まだ若干ピント調整不足と仰っていたのですが、巨大なプロミネンスやダーク・フィラメントが動く様が予想以上に良く観えました。
換装した【MoonLite】フォーカサーもカッコいいですね。
架台も【Losmandy】の【AZ8】。センスの良さが窺えます。
これは私が持参した愛機、ビノテクノ製・85mm双眼望遠鏡+アイオプトロンの自動導入経緯台、AZ Mount Proです。双眼望遠鏡は2枚玉アポ(現在は製造中止)ですが、見え味に関して全く不満は有りません。手頃なサイズで使い易く、もう手放せない可愛い相棒です。
さてそろそろ勉強会の定刻になりましたので、機種の紹介は取り敢えずここまでにしておきます。
今回も、講師としてすばる天文同好会の舟越さんをお招きして、【天体望遠鏡のスターテスト概要紹介】(第5章‐スターテストの手順、第6章‐光軸不一致・ミスアラインメント)について詳しく解説して頂きました。(前回の【回折】に関しては理解するのが非常に難しかったのですが、今回は比較的解り易いお話だったので面白かったです。)
(講義中の舟越さん(中央)左は松本さん、右は小沼さん)
続いてシリウスB星を例に、星の回折像と光の強度、二重星の分離、についての講義がありました。これも実践的な話題で大変参考になりました。
最後は1枚玉で殆どの収差を除去できる!究極のレンズ設計に関するお話でした。現実にこんなレンズが出来たら画期的な大発明になりますね。
休憩の後、今度は小沼さんに【世界の天体写真の紹介】と題してお話して頂きました。その中で特に面白かった話題をピックアップしてみました。
レナード彗星の約60度にも達する尾の写真は壮観ですね!
(発表中の小沼さん)
アンドロメダ・パラシュートの話も凄く面白かったです。数年前から話題になっていたようですが、今回初めて知りました。110億光年遠方の光が重力レンズ効果で増光し、容易に観測できるというのは大変興味深いです。複数に見えるというのも重力レンズ効果の特徴なので、アインシュタイン・クロスのような現象かもしれませんね。
常陸太田市のアマチュア天文家・阿久津 富夫さんの撮影したM13球状星団を参考に、そにに写っている銀河を小沼さんが幾ら調べても分からなかったと言う事例。実は未だ番号が付けられていない系外銀河だったらしく、他にも無数にあるという話は衝撃的でした!でも無数にあるのでよくよく考えたら当然かもね。
最後は【ミザール】⇒https://www.mizar.co.jp/company.html伊藤さんの発表ですが、これがまたとんでもなく面白かったです。
(発表中の伊藤さん)
主にミザールの前身である日野金属時代の体験談だったのですが、伊藤さんは入社して最初の仕事が望遠鏡の輸出検査だったそうで、屈折望遠鏡は輸出検査が有るけど反射は無い!とか初めて耳にする情報満載で、他にもサイズや焦点などの規格検査の裏話等々色々お話して頂きました。特にニコンのOEMに関する裏話は・・・秘密・・・ご披露できませんが秀逸でした!貴重なお話有難うございました。
その他にも思い掛けないお得な情報が!伊藤さんが自分でレンズを組んだ【WIDESCAN 32mm(84°?)】を5本程持ってきたので欲しい方にお譲り致しますとの嬉しい申し出が。結局完売御礼になったみたいです(事前に分かっていれば軍資金用意しておいたのに・・・くぅ~買えずに残念!)。
この後、宮野さんからお話がありました。今回自社製を含め【スワロフスキー】、【ツアイス】の高級機から防振タイプなど大小様々な双眼鏡を持参して頂いたとのことです。こんなに沢山の機材を見比べ出来るなんて滅多にありません。感謝です!また双眼鏡やアイピース等の特価販売もありました。
以上で漸く1日目の勉強会&発表会が終了しました。休憩を挟みながら多分3~4時間程ぶっ続けだったので、みんなお腹が空いた頃、ではそろそろ夕食の時間です。ところがここで問題発生!用意された豚汁を温めようとしたら釜戸のガスが出ません。仕方なく囲炉裏で鍋を温めることになったのですが、またもや問題発生!燃やす薪が無い!
(薪割りに奮闘中の松本さん・・・お疲れ様です!)
新聞紙も動員して何とか火を確保することが出来ました。(但し、新聞紙の灰が舞って翌日のお片付けは大変だったみたいですが。)
結果的にこれは大正解でした。今日の天候はこの後、曇りから雨に変わり、夜遅くには雪に・・・って噓でしょう!本日の観望会は中止の為、この後は屋内で交流会・・・だけど・・ものすごく寒い!でも囲炉裏のお蔭で屋内が暖かく快適になりました。それからもう一つ余談ですが、私が食べカスの枝豆の殻を焚火の中に放り込んだら池田さんにしかられてしまいました。確かに残った炭が再利用出来なくなりますもんね。良い子の皆さんは決してマネしないように!池田さん、ご忠告有難うございました。こんな感じで、外に出られなかった分、中身の濃い交流を深めることが出来ました。いやぁ~楽しかった。(しかし外は強風と大雨、宿泊場所に着くころには雪で凄いことに・・・オートキャンプ場でテントに寝泊まりする一般の方々は大丈夫でしょうか?他人事とは言え心配になってしまいました。)
最後に舟越さんが持参した【メガスター】で星空観賞しました。今日は実際の夜空を観望することは出来ませんでしたが、みんな明日の天気の回復を祈りながら夢の中へ・・・。
2日目・・・【御神体の奉納?&星空観望】編
朝起きて外を見たら案の定、雪がまだ残っていました。このあたりでも今頃に雪が降るのは記憶に無いそうです。
朝食まで少し時間があったので、今回体調不良で撮影できなくなった丹野さんに代わって、フォトマスターの資格を持つ松本さんが撮影した星野写真が【ききり荘】内に展示されていると伺い、観に行くことにしました。
観た瞬間!言葉では表現し難いのですが、ただ単に美しいだけを追求した一般的な写真と違い、幻想的で、観る者の創造を掻き立てられるような作品に魅了されてしまいました。因みに、来月6月30日から7月4日まで、いわき市のギャラリー【木もれび】で初の個展が開催されるそうです。興味のある方は足を運んでみては如何ですか?
(ききり荘にて撮影)
朝食を済ませてから、また体験館の方に移動。今日の天気ですが、予報では夜8時頃までは何とか持ち堪えそうです。普通はそのまま各自機材の設置に取り掛かるのですが、まずその前に・・・?みんなで鶴田さんの望遠鏡の組み立てをお手伝い。
突然ですが、鶴田さんが持っているのは何でしょうか・・・望遠鏡の本体?
と思いきや、何と巨大なドローチューブ!
それを鏡筒内に差し込んで
巨大な3インチのフォーカサーを取り付け。
鏡筒前部はこんな感じ。
対物レンズ・セルの取り付け
何と素材はフローライト!メイドイン・ロシア
製造メーカーはドイツ。
口径305mmでF‐10(3000mm レンズ本体重量推定約30㎏)
恐る恐る、「下世話なことをお聞きしますが、レンズ部分だけで幾らぐらい掛かりましたか?」と聞いたところ、とんでもない答えが返ってきてびっくり仰天!想像にお任せしますが、「今ではもうその値段では作れないでしょう。」と言っていました。噂では同口径の高橋製フローライト屈折が韓国にもあるらしいです。でも個人で所有されているのは、恐らく鶴田さんだけだと思います。昭和機械の架台を含めた総額は・・・想像するのも恐ろしいです。宮野さんと池田さんは以前この望遠鏡を覗いたことがあるそうで、確かM57が色付き(薄緑色)で見えて驚いたと言っていたのを思い出しました。期待に胸が膨らみます!
本体にフードを取り付けるとこんな感じ。
さてこれから光軸の調整に入るのですが、長くなるのでその前にちょっと一休み。
宮野さんが持参した双眼鏡を見比べながら、みんなでワイワイ!
夢中になって覗き込んでいます。
小沼さんが持ってきた【画像チェックシート】を使って双眼鏡の解像度や色合いを比較検証。機種によって微妙な色合いを見分ける能力に差があることも理解できました。
機材を表に出して少しづつ観望の準備に入ります。
おっと忘れちゃいけない、鶴田さんの光軸調整が未だでした。
ここからは萩谷さんの出番です。手慣れた手つきでレーザー・コリメーターやセンタリング・アイピースの使い方をみんなに伝授しながら調整作業に入ります。
レーザー光が明らかに中心からズレているのが分かります。それにしてもなんて美しいルビーの輝き!
紙にセンターマークを付けて調整・・・あっそうだ!
レンズカバーにセンターマークがあることに気が付いて、それを取り付け中の池田さん。
でもまだ光軸が合っていませんね。
問題がありそうな個所を一つ一つみんなで洗い出していきます。
「何かこのネジ緩んでない?」
増し締めしても締まらない。
ドローチューブを引き抜くと連結部のネジが殆ど緩んだ状態になっていました。ここはおいらの出番!とばかりに伊藤さんが職人らしい手際の良さで締め付け完了。
最後に萩谷さんが光軸の最終チェック。ほぼ光軸が合っていることが判明。更なる微調整は設置後に。
フォーカス部も動きが悪いので、バラしてから汚れを拭いてグリスアップ。だいぶスムーズになりました。
ゲッ!何だこの巨大な手榴弾のような物体は?実はこれ「ツアイス】の3インチ50mmアイピースです。でもこれを使っても倍率は60倍になるので、手動で導入するのは大変そうです。ただドローチューブにかなり余裕があるので、導入用にレデューサーの併用がお勧めかも。
これまたでかい3インチ用の天頂ミラー。
昔の人が見たら鬼の金棒に見えるかもね。
さてお腹が空いたので、そろそろお昼にしましょうか。みんな春の景色を眺めながら暫しお散歩。
(小沼さん撮影)
道すがら美しい八重桜が咲き誇り春爛漫の様相!
花の蜜に誘われて【ヒヨドリ】が枝に止まっているので思わずパチリ!
お~ベストショット!いつも見慣れた鳥だけど、こいつら横から見ると中々カッコいいね。
ではお腹もいっぱいになったので、みんなで協力して御神体の奉納?いや望遠鏡の設置をお手伝いすることに。
昨日、小沼さんと協力して設置した架台。3脚ならぬ4脚なので安定感は充分でしょう。
鏡筒自体は思ったより重くないです。
鶴田さん、いつも一人で設置作業をしているらしいです。恐れ入りました。
レンズとフードを取り付けたら、今度は吊り上げ作業です。
設置作業自体が神聖な儀式のようです。奉納と言った意味が少しはお分かり頂けたのではないでしょうか。
設置が完了したので、みんな記念撮影。私も自撮りでみんなをバックに記念撮影。
仕事の都合で遅れて来た西川さんも漸く合流しました。鶴田さんの望遠鏡の設置も終わり、各自望遠鏡のセッティングに取り掛かりました。その中からまた幾つかご紹介したいと思います。
これは以前も紹介した萩谷さん持参の【ビクセンA62SS】の双眼望遠鏡です。自作の傾斜70°EZMが特徴です。
これは小沼さん所有のボーグ50アクロマートの双眼仕様です。45°正立プリズムを組み合わせています。簡易固定しているだけなので、鏡筒バンドとクレードルを作ってもらうか(萩谷さんに?)思案中だそうです。口径の割には明るく良く観えますね。
これも小沼さん所有のミザール【H-85】反射望遠鏡です。数十年経過した今でも現役で、本人曰く「400倍まで倍率を上げても像が崩れない。」のは流石としか言いようが有りません。当時としては画期的なヘリコイド・フォーカスを採用しているのも特徴の一つです。
これも小沼さんの愛機、10㎝2枚玉EDアポ双眼望遠鏡です。記憶ではウイリアム・オプティクスの前身メーカー製のカーボン仕様。なので普通より結露し難いらしいです。勿論見え味は言うまでもありません。
これは斎藤さん持参の宮内の60mm対空双眼鏡です。地上の風景を見る限り、予想以上にカリッとした鋭像で驚きました。
これは萩谷さんご自慢の【ファウンダー・オプティクス】製85mmトリプレットEDアポです。鏡筒バンド等はもちろんお手製。鏡筒も凄いがアイピースも凄い!ナグラー・タイプ4の22mmですが、目幅調整の為に外周を加工したので、かなりスリムな外観になっています。82°視界なのに視野周辺でも像がフラットなのには驚きました。西川さんも自分が所有している(鏡筒も萩谷さんと同一メーカーの製品)現行バージョンと比較しても、なぜかこちらの方が見え味が良いそうです。同じアイピースでも初期の物と現行品では多少違いがあるのかもしれませんね。萩谷さんはこんなに素晴らしいアイピースを既に所有されているにも拘らず、更に宮野さんからOr25mmを2本お買い上げ・・・むぅ~アイピース沼、恐るべし!
これは西川さん40cmドブソニアン(KK製?)
巨大な【インディゴ】製2インチ双眼装置が付いています。只、双眼装置が重いため多少捻じれが発生するので、厳密な光軸調整は諦めているそうです。噂では、この2インチの双眼装置を使って鶴田さんの望遠鏡も双眼化しようと密かに計画が進んでいるとか、いないとか?
鏡筒を支えるフレームは分割仕様の特注品。1本1万円で通常、双眼仕様合わせて16本必要なので・・・高っ!
これも西川さんのビノテクノ製60EDビノです。アイピースはニコンのNAVシリーズの12.5mm。目幅調整は簡易機構ですが、何しろコンパクトなので持ち運びが楽なところがお気に入りみたいです。勿論見え味もFPL53+ランタン素材を使った2枚玉EDアポなので言うまでもありません。
鶴田さんの架台のエンコーダーユニット。原因は分かりませんが、観望中に突然フリーズしたらしいです。巨大さ故、エンコーダーが使えないと導入が困難なようです。
舟越さんのテレビュー、光軸を調べてみたらかなりズレていることが分かりました。レンズに光軸調整機構が無い場合はどうするんですかね。メーカーにオーバーホールを頼むしか無いのでしょうか?ちなみに舟越さんが持参した【ツアイス】の双眼鏡は買ったときに11万。だけどオーバーホールに出したら12万円掛かったと言っていました。思ったより結構高いもんですね。
これが池田さんの秘密兵器。セレストロン StarSense Explorerシリーズ望遠鏡に付属のユニットと専用アプリでスマホを利用して天体を導入できるという優れもの!でも池田さんのスマホにアプリが対応していなかったみたいで残念ながら不発に終わったみたい?次回に期待です。
皆さん望遠鏡のセッティングが済んだようなので、そろそろ夕食の時間です。
みんなでワイワイしながら食べるBBQは最高です!ごちそうさまでした。
夕食の後、8時頃まで皆さん星空を眺めていたようです。私の場合は、架台の電源を日中から入れたままにしておいたので、本番でバッテリー切れに!仕方なくポータブル電源から給電して使おうとしたら、突然動かなくなってしまいました。真暗闇の中、調べてみたら電源ケーブルが絡まって架台に巻き付いていました。明かりをつけると皆さんの邪魔になるし、暗いとゲーブルが見えないし右往左往している内に、徐々に天候が悪化・・・仕方なく観望を断念しました。
他の方はどうだったかと言うと、鶴田さんの望遠鏡でシリウスBを探していたけど確認までは至らなかったみたいです。また池田さんのドブソニアンでM13を見せて頂いたのですが、若干薄曇りにも拘わらずしっかりと見えたのはやはり大口径の魅力ですね!
こうして少しの時間ではありましたが、取り敢えず何とか星空を拝むことが出来て良かったです。
3日目・・・【体験発表&etc】編
三日目の午前中は、まず最初に私が【双眼観望の魅力】と題して発表しました。既にその魅力の虜になっている参加者の皆さんには釈迦に説法だったかもしれません。ただ敢えて別な視点から、両目で眺めるという何気ない行為の持つ面白さを感じて頂きたかったのです。それと久しぶりのパワーポイント操作だったので、ノートのチェックを外さないままプレビューにした結果、画面が分割されて小さく見難いまま続けてしまいました。申し訳ない!改めて参加者の皆さんに少しだけ補足しておきます。
この本の中の星図を色眼鏡を透して見ることで、夜空の星々は平面に並んでいるように見えるけど、実は立体的であることが分かるようになっています。子供たちの知育に役立つと思います。(渡辺さんがメモっておりました。古い本なので見つかるかな?)
この本は観ているだけで楽しい!(松本さんが夢中になって眺めていました。)
このCG-ステレオグラムの本の面白さは体験できた人にしか分かりません。見えるようになるとインパクトでは双眼望遠鏡以上かもしれません。(斎藤さんは購入するつもりでメモっていました。)以上
続いて萩谷さんの【双眼装置の光軸修正】についてお話して頂きました。レーザー・コリメーターと鏡を使って光軸の確認方法と修正の仕方について、ご自身が体験された様々なエピソードを交えながらお話頂いたので、大変解り易かったです。
最後にフォトマスターの松本さんから、ご自身の撮影した【鬼ヶ城)周辺の風景写真を使って、色々なパターンの撮影テクニックについて解説して頂きました。大変参考になりました。
以上これにて【第5回Deepsky観望会】の日程が無事に終了致しました。あっ!そうそう、次回から観望会の名称が【鬼ヶ城 DeepskyCamp】に変わると小沼さんから発表が有りました。という事は毎回BBQは欠かせないですね。それから小沼さんより参加者に、我が同好会の川口さんの著者【長久保 赤水の天文学】とタケノコその他諸々のお土産を頂きました。重ねて御礼申し上げます。有難うございました。
Ps
午後はみんなで鶴田さんの望遠鏡の解体&撤収作業。しかし恐ろしいほどの部品点数。整理するのも大変そうです。
それから作業中に気付いたのですが、何と贅沢にもサブスコープが【コーワ】のプロミナー&【PENTAX】の7.5cm EDHFⅡでした。ペンタックスの方は今後十字線を付けてファインダーとして使う予定らしいです。そして無事、雨が降る直前に何とか作業終わりました。
それでは、記念にパチリ!皆さん、またお会いできる日を楽しみにしています。
まず出発前に持参する機材や他の荷物の再確認。
今回もビノテクノ製・85mm双眼望遠鏡+架台にアイオプトロンのAZ Mount Pro。そして電視観望用・ファインダー改造スコープ+架台はスカイ・ウオッチャーのAZ-Gti を持って行くことにしました。(もっとも後者の方は、電視観望のやり方を教えて欲しいと希望されていた方がいたにも拘わらず、天候不良で観望時間が短かったことや、自分の不手際で重要なパーツを置き忘れた事も重なり、皆さんにご披露する機会に恵まれず残念な結果に。次回は必ずリベンジしたいと思っています。それから小沼さんと一緒に演奏しようフラット・マンドリンと楽譜も持参したのですが、時間的な制約と力量差ゆえに残念ながら実現には至りませんでした。こちらもいずれ再チャレンジしたいと思っています。)
では準備が整ったので出発と行きますか。前回は、現地に向かう途中で道を間違えてエライ目に合いましたが(前回の観望会の模様はこちら⇒https://skymusic-fun.blog.ss-blog.jp/2020-10-19)、今回は順調そのもの、予定よりも早く無事に到着しました。
1日目・・・【勉強会&体験発表】編!
(ききり荘からの眺めと体験館周辺の様子・小沼さん撮影)
現地に着いてから、宿泊予定の【ききり荘】で昼食を済ませ、会場となっているいつもの体験館に移動しました。開始までまだ時間が有るので、早速久しぶりに再会した皆さんにご挨拶!
(左から斎藤さん、舟越さん、渡辺さん)
おゃ!入り口近くで人だかりが?何かと思ったら、舟越さんが持参した【Kenko】のズーム式単眼鏡を皆で覗きながら語り合っています。
私も覗かせてもらったのですが、予想以上に良く観えます。明るさは口径なりですが、視野周辺もあまり崩れる事無く好感が持てます。価格も手頃なので私も1つ買おうかな?
皆さん持参した愛機を館内に設置し始めたので、その中から幾つかご紹介しましょう。
前回、確か斎藤さんが持参したのはインテス製のマクカセでしたが、今回は笠井の口径150mm・F5のアクロマート屈折望遠鏡、架台はスコープテック・ゼロ マウントです。本人曰く、「何となく光軸が合っていないような気がする。」との事です。青ハロが目立つ等アクロマート特有の欠点もありますが、集光力は魅力的だし、対象を絞れば結構楽しめると思いますよ。同じ笠井の双眼装置を組み合わせています。
これは舟越さんが持ってきたテレビューの口径10cmの屈折望遠鏡。4枚玉だと本人は申しておりました。独特のゴージャスな雰囲気が漂っております。そういえば舟越さんが発注した7インチのクエスター、その後どうなったのか気になってお聞きしたところ、2年以上経過しているが未だに届いていないそうです。コロナの影響もあると思いますが、円安に拍車がかかり予定より2割程高くなっているのが悩みの種らしいです。
続いて、おやおやっ!こんなところに太鼓が!と普通の人は騙されてしまう笠井トレーディングの【Ninja400】ドブソニアン。これを今回持ち込んだのが、遥々新潟からお越しの池田さんです。前回の観望会にも参加されていたそうですが、私とは行き違いだったようで、めでたく今回初めてお話しすることが出来ました。この機材の組み立てる様子を見るのは初めてなので興味津々です。
まず土台となるアジャスターを設置。これ市販品と思いきや自作だそうです。新品を購入すると約7万円程掛かるので自分で作ったんだとか・・・その出来栄えに一同唖然!恐れ入ります。
何キロぐらいあるのかな?結構重そうです。
ファインダーの取り付け中
これで完成!と思いきや・・・?
何だこれ!実はこれが今回の秘密兵器とのこと。詳細は後程。
やっと完成したドブソニアンを眺める【日の出光学】代表の宮野さん(右)と前回お会い出来なかった鶴田さん(左)です。実はこの鶴田さんが今回、年に三度しかお披露目しない(出来ない!)御神体?をお持ち頂けるとの情報が入り非常に楽しみにしております。
ドブソニアンを囲んで暫し話に花が咲きます。
(左から鶴田さん、宮野さん、斎藤さん、船越さん、そしてオーナーの池田さん)
池田さんはもう1台屈折望遠鏡も持参しました。それがこれ!
VixenのED102ESです。口径102mm、F‐920mmで焦点距離に無理が無いので見え味は抜群でしょう。事実、コロナド社のダブルスタック・ソーラーフィルターを装着した状態で太陽を覗かせて頂いたのですが、まだ若干ピント調整不足と仰っていたのですが、巨大なプロミネンスやダーク・フィラメントが動く様が予想以上に良く観えました。
換装した【MoonLite】フォーカサーもカッコいいですね。
架台も【Losmandy】の【AZ8】。センスの良さが窺えます。
これは私が持参した愛機、ビノテクノ製・85mm双眼望遠鏡+アイオプトロンの自動導入経緯台、AZ Mount Proです。双眼望遠鏡は2枚玉アポ(現在は製造中止)ですが、見え味に関して全く不満は有りません。手頃なサイズで使い易く、もう手放せない可愛い相棒です。
さてそろそろ勉強会の定刻になりましたので、機種の紹介は取り敢えずここまでにしておきます。
今回も、講師としてすばる天文同好会の舟越さんをお招きして、【天体望遠鏡のスターテスト概要紹介】(第5章‐スターテストの手順、第6章‐光軸不一致・ミスアラインメント)について詳しく解説して頂きました。(前回の【回折】に関しては理解するのが非常に難しかったのですが、今回は比較的解り易いお話だったので面白かったです。)
(講義中の舟越さん(中央)左は松本さん、右は小沼さん)
続いてシリウスB星を例に、星の回折像と光の強度、二重星の分離、についての講義がありました。これも実践的な話題で大変参考になりました。
最後は1枚玉で殆どの収差を除去できる!究極のレンズ設計に関するお話でした。現実にこんなレンズが出来たら画期的な大発明になりますね。
休憩の後、今度は小沼さんに【世界の天体写真の紹介】と題してお話して頂きました。その中で特に面白かった話題をピックアップしてみました。
レナード彗星の約60度にも達する尾の写真は壮観ですね!
(発表中の小沼さん)
アンドロメダ・パラシュートの話も凄く面白かったです。数年前から話題になっていたようですが、今回初めて知りました。110億光年遠方の光が重力レンズ効果で増光し、容易に観測できるというのは大変興味深いです。複数に見えるというのも重力レンズ効果の特徴なので、アインシュタイン・クロスのような現象かもしれませんね。
常陸太田市のアマチュア天文家・阿久津 富夫さんの撮影したM13球状星団を参考に、そにに写っている銀河を小沼さんが幾ら調べても分からなかったと言う事例。実は未だ番号が付けられていない系外銀河だったらしく、他にも無数にあるという話は衝撃的でした!でも無数にあるのでよくよく考えたら当然かもね。
最後は【ミザール】⇒https://www.mizar.co.jp/company.html伊藤さんの発表ですが、これがまたとんでもなく面白かったです。
(発表中の伊藤さん)
主にミザールの前身である日野金属時代の体験談だったのですが、伊藤さんは入社して最初の仕事が望遠鏡の輸出検査だったそうで、屈折望遠鏡は輸出検査が有るけど反射は無い!とか初めて耳にする情報満載で、他にもサイズや焦点などの規格検査の裏話等々色々お話して頂きました。特にニコンのOEMに関する裏話は・・・秘密・・・ご披露できませんが秀逸でした!貴重なお話有難うございました。
その他にも思い掛けないお得な情報が!伊藤さんが自分でレンズを組んだ【WIDESCAN 32mm(84°?)】を5本程持ってきたので欲しい方にお譲り致しますとの嬉しい申し出が。結局完売御礼になったみたいです(事前に分かっていれば軍資金用意しておいたのに・・・くぅ~買えずに残念!)。
この後、宮野さんからお話がありました。今回自社製を含め【スワロフスキー】、【ツアイス】の高級機から防振タイプなど大小様々な双眼鏡を持参して頂いたとのことです。こんなに沢山の機材を見比べ出来るなんて滅多にありません。感謝です!また双眼鏡やアイピース等の特価販売もありました。
以上で漸く1日目の勉強会&発表会が終了しました。休憩を挟みながら多分3~4時間程ぶっ続けだったので、みんなお腹が空いた頃、ではそろそろ夕食の時間です。ところがここで問題発生!用意された豚汁を温めようとしたら釜戸のガスが出ません。仕方なく囲炉裏で鍋を温めることになったのですが、またもや問題発生!燃やす薪が無い!
(薪割りに奮闘中の松本さん・・・お疲れ様です!)
新聞紙も動員して何とか火を確保することが出来ました。(但し、新聞紙の灰が舞って翌日のお片付けは大変だったみたいですが。)
結果的にこれは大正解でした。今日の天候はこの後、曇りから雨に変わり、夜遅くには雪に・・・って噓でしょう!本日の観望会は中止の為、この後は屋内で交流会・・・だけど・・ものすごく寒い!でも囲炉裏のお蔭で屋内が暖かく快適になりました。それからもう一つ余談ですが、私が食べカスの枝豆の殻を焚火の中に放り込んだら池田さんにしかられてしまいました。確かに残った炭が再利用出来なくなりますもんね。良い子の皆さんは決してマネしないように!池田さん、ご忠告有難うございました。こんな感じで、外に出られなかった分、中身の濃い交流を深めることが出来ました。いやぁ~楽しかった。(しかし外は強風と大雨、宿泊場所に着くころには雪で凄いことに・・・オートキャンプ場でテントに寝泊まりする一般の方々は大丈夫でしょうか?他人事とは言え心配になってしまいました。)
最後に舟越さんが持参した【メガスター】で星空観賞しました。今日は実際の夜空を観望することは出来ませんでしたが、みんな明日の天気の回復を祈りながら夢の中へ・・・。
2日目・・・【御神体の奉納?&星空観望】編
朝起きて外を見たら案の定、雪がまだ残っていました。このあたりでも今頃に雪が降るのは記憶に無いそうです。
朝食まで少し時間があったので、今回体調不良で撮影できなくなった丹野さんに代わって、フォトマスターの資格を持つ松本さんが撮影した星野写真が【ききり荘】内に展示されていると伺い、観に行くことにしました。
観た瞬間!言葉では表現し難いのですが、ただ単に美しいだけを追求した一般的な写真と違い、幻想的で、観る者の創造を掻き立てられるような作品に魅了されてしまいました。因みに、来月6月30日から7月4日まで、いわき市のギャラリー【木もれび】で初の個展が開催されるそうです。興味のある方は足を運んでみては如何ですか?
(ききり荘にて撮影)
朝食を済ませてから、また体験館の方に移動。今日の天気ですが、予報では夜8時頃までは何とか持ち堪えそうです。普通はそのまま各自機材の設置に取り掛かるのですが、まずその前に・・・?みんなで鶴田さんの望遠鏡の組み立てをお手伝い。
突然ですが、鶴田さんが持っているのは何でしょうか・・・望遠鏡の本体?
と思いきや、何と巨大なドローチューブ!
それを鏡筒内に差し込んで
巨大な3インチのフォーカサーを取り付け。
鏡筒前部はこんな感じ。
対物レンズ・セルの取り付け
何と素材はフローライト!メイドイン・ロシア
製造メーカーはドイツ。
口径305mmでF‐10(3000mm レンズ本体重量推定約30㎏)
恐る恐る、「下世話なことをお聞きしますが、レンズ部分だけで幾らぐらい掛かりましたか?」と聞いたところ、とんでもない答えが返ってきてびっくり仰天!想像にお任せしますが、「今ではもうその値段では作れないでしょう。」と言っていました。噂では同口径の高橋製フローライト屈折が韓国にもあるらしいです。でも個人で所有されているのは、恐らく鶴田さんだけだと思います。昭和機械の架台を含めた総額は・・・想像するのも恐ろしいです。宮野さんと池田さんは以前この望遠鏡を覗いたことがあるそうで、確かM57が色付き(薄緑色)で見えて驚いたと言っていたのを思い出しました。期待に胸が膨らみます!
本体にフードを取り付けるとこんな感じ。
さてこれから光軸の調整に入るのですが、長くなるのでその前にちょっと一休み。
宮野さんが持参した双眼鏡を見比べながら、みんなでワイワイ!
夢中になって覗き込んでいます。
小沼さんが持ってきた【画像チェックシート】を使って双眼鏡の解像度や色合いを比較検証。機種によって微妙な色合いを見分ける能力に差があることも理解できました。
機材を表に出して少しづつ観望の準備に入ります。
おっと忘れちゃいけない、鶴田さんの光軸調整が未だでした。
ここからは萩谷さんの出番です。手慣れた手つきでレーザー・コリメーターやセンタリング・アイピースの使い方をみんなに伝授しながら調整作業に入ります。
レーザー光が明らかに中心からズレているのが分かります。それにしてもなんて美しいルビーの輝き!
紙にセンターマークを付けて調整・・・あっそうだ!
レンズカバーにセンターマークがあることに気が付いて、それを取り付け中の池田さん。
でもまだ光軸が合っていませんね。
問題がありそうな個所を一つ一つみんなで洗い出していきます。
「何かこのネジ緩んでない?」
増し締めしても締まらない。
ドローチューブを引き抜くと連結部のネジが殆ど緩んだ状態になっていました。ここはおいらの出番!とばかりに伊藤さんが職人らしい手際の良さで締め付け完了。
最後に萩谷さんが光軸の最終チェック。ほぼ光軸が合っていることが判明。更なる微調整は設置後に。
フォーカス部も動きが悪いので、バラしてから汚れを拭いてグリスアップ。だいぶスムーズになりました。
ゲッ!何だこの巨大な手榴弾のような物体は?実はこれ「ツアイス】の3インチ50mmアイピースです。でもこれを使っても倍率は60倍になるので、手動で導入するのは大変そうです。ただドローチューブにかなり余裕があるので、導入用にレデューサーの併用がお勧めかも。
これまたでかい3インチ用の天頂ミラー。
昔の人が見たら鬼の金棒に見えるかもね。
さてお腹が空いたので、そろそろお昼にしましょうか。みんな春の景色を眺めながら暫しお散歩。
(小沼さん撮影)
道すがら美しい八重桜が咲き誇り春爛漫の様相!
花の蜜に誘われて【ヒヨドリ】が枝に止まっているので思わずパチリ!
お~ベストショット!いつも見慣れた鳥だけど、こいつら横から見ると中々カッコいいね。
ではお腹もいっぱいになったので、みんなで協力して御神体の奉納?いや望遠鏡の設置をお手伝いすることに。
昨日、小沼さんと協力して設置した架台。3脚ならぬ4脚なので安定感は充分でしょう。
鏡筒自体は思ったより重くないです。
鶴田さん、いつも一人で設置作業をしているらしいです。恐れ入りました。
レンズとフードを取り付けたら、今度は吊り上げ作業です。
設置作業自体が神聖な儀式のようです。奉納と言った意味が少しはお分かり頂けたのではないでしょうか。
設置が完了したので、みんな記念撮影。私も自撮りでみんなをバックに記念撮影。
仕事の都合で遅れて来た西川さんも漸く合流しました。鶴田さんの望遠鏡の設置も終わり、各自望遠鏡のセッティングに取り掛かりました。その中からまた幾つかご紹介したいと思います。
これは以前も紹介した萩谷さん持参の【ビクセンA62SS】の双眼望遠鏡です。自作の傾斜70°EZMが特徴です。
これは小沼さん所有のボーグ50アクロマートの双眼仕様です。45°正立プリズムを組み合わせています。簡易固定しているだけなので、鏡筒バンドとクレードルを作ってもらうか(萩谷さんに?)思案中だそうです。口径の割には明るく良く観えますね。
これも小沼さん所有のミザール【H-85】反射望遠鏡です。数十年経過した今でも現役で、本人曰く「400倍まで倍率を上げても像が崩れない。」のは流石としか言いようが有りません。当時としては画期的なヘリコイド・フォーカスを採用しているのも特徴の一つです。
これも小沼さんの愛機、10㎝2枚玉EDアポ双眼望遠鏡です。記憶ではウイリアム・オプティクスの前身メーカー製のカーボン仕様。なので普通より結露し難いらしいです。勿論見え味は言うまでもありません。
これは斎藤さん持参の宮内の60mm対空双眼鏡です。地上の風景を見る限り、予想以上にカリッとした鋭像で驚きました。
これは萩谷さんご自慢の【ファウンダー・オプティクス】製85mmトリプレットEDアポです。鏡筒バンド等はもちろんお手製。鏡筒も凄いがアイピースも凄い!ナグラー・タイプ4の22mmですが、目幅調整の為に外周を加工したので、かなりスリムな外観になっています。82°視界なのに視野周辺でも像がフラットなのには驚きました。西川さんも自分が所有している(鏡筒も萩谷さんと同一メーカーの製品)現行バージョンと比較しても、なぜかこちらの方が見え味が良いそうです。同じアイピースでも初期の物と現行品では多少違いがあるのかもしれませんね。萩谷さんはこんなに素晴らしいアイピースを既に所有されているにも拘らず、更に宮野さんからOr25mmを2本お買い上げ・・・むぅ~アイピース沼、恐るべし!
これは西川さん40cmドブソニアン(KK製?)
巨大な【インディゴ】製2インチ双眼装置が付いています。只、双眼装置が重いため多少捻じれが発生するので、厳密な光軸調整は諦めているそうです。噂では、この2インチの双眼装置を使って鶴田さんの望遠鏡も双眼化しようと密かに計画が進んでいるとか、いないとか?
鏡筒を支えるフレームは分割仕様の特注品。1本1万円で通常、双眼仕様合わせて16本必要なので・・・高っ!
これも西川さんのビノテクノ製60EDビノです。アイピースはニコンのNAVシリーズの12.5mm。目幅調整は簡易機構ですが、何しろコンパクトなので持ち運びが楽なところがお気に入りみたいです。勿論見え味もFPL53+ランタン素材を使った2枚玉EDアポなので言うまでもありません。
鶴田さんの架台のエンコーダーユニット。原因は分かりませんが、観望中に突然フリーズしたらしいです。巨大さ故、エンコーダーが使えないと導入が困難なようです。
舟越さんのテレビュー、光軸を調べてみたらかなりズレていることが分かりました。レンズに光軸調整機構が無い場合はどうするんですかね。メーカーにオーバーホールを頼むしか無いのでしょうか?ちなみに舟越さんが持参した【ツアイス】の双眼鏡は買ったときに11万。だけどオーバーホールに出したら12万円掛かったと言っていました。思ったより結構高いもんですね。
これが池田さんの秘密兵器。セレストロン StarSense Explorerシリーズ望遠鏡に付属のユニットと専用アプリでスマホを利用して天体を導入できるという優れもの!でも池田さんのスマホにアプリが対応していなかったみたいで残念ながら不発に終わったみたい?次回に期待です。
皆さん望遠鏡のセッティングが済んだようなので、そろそろ夕食の時間です。
みんなでワイワイしながら食べるBBQは最高です!ごちそうさまでした。
夕食の後、8時頃まで皆さん星空を眺めていたようです。私の場合は、架台の電源を日中から入れたままにしておいたので、本番でバッテリー切れに!仕方なくポータブル電源から給電して使おうとしたら、突然動かなくなってしまいました。真暗闇の中、調べてみたら電源ケーブルが絡まって架台に巻き付いていました。明かりをつけると皆さんの邪魔になるし、暗いとゲーブルが見えないし右往左往している内に、徐々に天候が悪化・・・仕方なく観望を断念しました。
他の方はどうだったかと言うと、鶴田さんの望遠鏡でシリウスBを探していたけど確認までは至らなかったみたいです。また池田さんのドブソニアンでM13を見せて頂いたのですが、若干薄曇りにも拘わらずしっかりと見えたのはやはり大口径の魅力ですね!
こうして少しの時間ではありましたが、取り敢えず何とか星空を拝むことが出来て良かったです。
3日目・・・【体験発表&etc】編
三日目の午前中は、まず最初に私が【双眼観望の魅力】と題して発表しました。既にその魅力の虜になっている参加者の皆さんには釈迦に説法だったかもしれません。ただ敢えて別な視点から、両目で眺めるという何気ない行為の持つ面白さを感じて頂きたかったのです。それと久しぶりのパワーポイント操作だったので、ノートのチェックを外さないままプレビューにした結果、画面が分割されて小さく見難いまま続けてしまいました。申し訳ない!改めて参加者の皆さんに少しだけ補足しておきます。
この本の中の星図を色眼鏡を透して見ることで、夜空の星々は平面に並んでいるように見えるけど、実は立体的であることが分かるようになっています。子供たちの知育に役立つと思います。(渡辺さんがメモっておりました。古い本なので見つかるかな?)
この本は観ているだけで楽しい!(松本さんが夢中になって眺めていました。)
このCG-ステレオグラムの本の面白さは体験できた人にしか分かりません。見えるようになるとインパクトでは双眼望遠鏡以上かもしれません。(斎藤さんは購入するつもりでメモっていました。)以上
続いて萩谷さんの【双眼装置の光軸修正】についてお話して頂きました。レーザー・コリメーターと鏡を使って光軸の確認方法と修正の仕方について、ご自身が体験された様々なエピソードを交えながらお話頂いたので、大変解り易かったです。
最後にフォトマスターの松本さんから、ご自身の撮影した【鬼ヶ城)周辺の風景写真を使って、色々なパターンの撮影テクニックについて解説して頂きました。大変参考になりました。
以上これにて【第5回Deepsky観望会】の日程が無事に終了致しました。あっ!そうそう、次回から観望会の名称が【鬼ヶ城 DeepskyCamp】に変わると小沼さんから発表が有りました。という事は毎回BBQは欠かせないですね。それから小沼さんより参加者に、我が同好会の川口さんの著者【長久保 赤水の天文学】とタケノコその他諸々のお土産を頂きました。重ねて御礼申し上げます。有難うございました。
Ps
午後はみんなで鶴田さんの望遠鏡の解体&撤収作業。しかし恐ろしいほどの部品点数。整理するのも大変そうです。
それから作業中に気付いたのですが、何と贅沢にもサブスコープが【コーワ】のプロミナー&【PENTAX】の7.5cm EDHFⅡでした。ペンタックスの方は今後十字線を付けてファインダーとして使う予定らしいです。そして無事、雨が降る直前に何とか作業終わりました。
それでは、記念にパチリ!皆さん、またお会いできる日を楽しみにしています。
先日は、御陰で楽しい観望会を過ごさせて頂きました。
又、皆々様の文殊の知恵で光軸ズレの原因が判り、
ドローチューブのタワミを治して頂いたので、星像が
流れる事が無くなりました。
改めて、皆々様に感謝申し上げます。
しかし、星空に恵まれたものの、湿気・結露が酷く、
レンズが曇って、星雲・星団が全く見えないという
状態となり、オマケに結露が経緯台制御PCに及び、
PCがダウン・運行中止というお粗末至極な結末と
なってしまい、残念至極でした。
今年10月に、再度観望会の計画があるとの事なので、
結露防止対策を万全とし、再度参加させて頂きたいと
思いますので、また宜しく御願いいたします。
by 眠り猫 (2022-05-11 06:48)
眠り猫さん
こちらこそ、有意義で楽しいひと時を有難うございました。今回のイベントで結露によるトラブルが原因で観望が続行不能になったこと、連絡頂いて初めて知りました。私も過去に度々結露に悩まされていたのですが、こちらのブログ【エコノミー天文機材で行く、ゆるーい天文趣味】⇒https://m-lambda.blogspot.com/2019/05/blog-post_12.htmlのLambda さん記事を参考に対策⇒https://skymusic-fun.blog.ss-blog.jp/2020-10-10した結果、一定の効果を確認することが出来ました。コストもあまり掛からないので、やってみる価値はあると思います。私も協力致しますので、次回是非一緒に試してみましょう。それからもう一つアドバイス致しますが、地面にPCやエンコーダー等の精密機材を直置きするのは、湿気予防の観点からもお勧めできません。状況にもよりますが出来るだけ地表から離して、除湿剤を入れた大き目の発泡スチロール容器等に入れて運用すると良いと思います。ご参考までに。
また何か困ったことが有りましたら、いつでも相談して下さい。次回も楽しみにしています。
by bluegrass (2022-05-11 19:02)