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第4回DeepSky観望会in鬼ヶ城 [天体観測&イベント]

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この前予告した先週の金曜日から日曜日(16日~18日)に福島県いわき市の《鬼ヶ城》で開催された【第4回DeepSky観望会in鬼ヶ城】に行ってきました。予報通り天気は朝から雨。観望会は絶望的な状況なこともありテンションは下がったまま・・・(˶‾᷄ ⁻̫ ‾᷅˵)ノ現地に向かいました。オマケに途中でトラブル発生。《あぶくま高原道路》小野インターで降りる予定だったのに、ぼ~っとしていた為かナビの案内を見逃して高速磐越道に入ってしまった・・・ゲッ!仕方なく次のインターまで当てもなく遠回りする羽目になり予定より遅くなってしまった。高速代740円も勿体なかったなあ~・・・先が思い遣られます。

取り敢えず現地に無事到着して先ずはひと安心です。到着の連絡をしたところ体験館の方で発表があるというのでそちらに移動しました。皆さん私が到着するまで待っていてくれたようです。

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受付をしている方が今回のイベントを主催した《いわきスターライト・フェスティバル》代表の小沼さん(お久しぶりです!今回も宜しくお願いします)。

始まるまで少し時間があったので、皆さんが持参した愛機を取り囲んで暫し談笑。

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萩谷さんは《スコープテック・ゼロ》⇒https://scopetown.jp/products/zero/マウントのPR用双眼望遠鏡デモ機(ビクセンA62SS鏡筒?)を持参。軽くて取り回しも良く使い易いです。実際に翌朝星を観た感じは予想以上に中々良いです。それと萩谷さんお手製のEZMミラーの角度にご注目。約70°程に傾いているので野鳥観察にもピッタリかも!

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(談笑中の左から金澤君、後ろ姿の萩谷さん&奥にちょこっと写っている唯一の女性参加者の滝田さんとおおたま村の観望会でもご一緒した渡辺さんと齋藤さん。)


先ずは《ミザールテック》伊藤さんによる《日野金属》時代からの天文機材製作に関する変遷のお話です。アイピース用十字線の張り方の動画や以前TVで放映された映像を織り交ぜながら、機材製作に纏わる苦労話や貴重な体験談等のお話を聴かせて頂きました。

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(発表中の伊藤さんと隣は皆さんお馴染みの望遠鏡販売店《スタークラウド》代表⇒https://www.starcloud.jp/SHOP/165435/list.html&日の出光学⇒https://bino.hinode-opt.jp/代表の宮野さん。その左は長野からお越しの関さんと遠路遥々愛知から来られた廣野さん。廣野さんが今回持って来られたのは何と66cm反射望遠鏡!いや~観れずに残念です!)

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(公開されているこの作製方法の動画は今でも予想以上の再生回数があるそうです。)

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(テレビ朝日の《じゅん散歩》で放映された映像の一コマ。左の伊藤さんと高田さん。)

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その後続いて、宮野さんのお店で取り扱っているFOT(Founder optics ファウンダーオプティクス)鏡筒に関する発表がありました。

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(発表中の宮野さん)
今回は北軽井沢観測所の大久保さん監修の元、スタークラウド宮野さんの協力で、台湾のロンバーン社が素晴らしい高精度の鏡筒を供給出来るようになった経緯を話して頂きました。

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自ら製作した《ダブルパス検査装置》を現地に導入し、光学精度を確認してから輸入。更に入荷後改めて検査を行って、納得できる製品のみを納品するという姿勢に大いに感動しました。検査工程の映像を交えながら、信頼できる製品を造り上げるまでのお話は興味深く実に面白かったです。(個別のロンキーテスト等の検査証明書を添付して納品するそうです。余程自信が無いとこれは出来ない!他のメーカーさんにも是非見習って欲しいものです・・・( ̄~ ̄)ξ )
Ps
この後、《ダブルパス検査》の実演がありました・・・後述。

次に我が同好会、平田さんの発表がありました。

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(解説中の平田さん(中央)と左に萩谷さん右に福島在住の金澤君。)
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お題はUnistellarの《eVscope》⇒https://camp-fire.jp/projects/view/210759を使った新しい天体観望スタイルの紹介です。最近は観望会等のイベントでも電視観望される方が増えてきましたが、更に一歩先取りした未来の天体観望の方向性を示すと言う意味で興味深いお話でした。眼視観望スタイルとは対極にありますが今後の展開に要注目ですね!(実は夜明け直後にeVscopeのデモに私だけ偶然立ち会っていたのですが、日が昇り明る過ぎたのかアラインメントが上手く行かなかったようです。)

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(こんな単純な構造で電視観望できるのが不思議!iPadがコントローラーになっています。またユーザー・コミュニティーを通じて世界中の愛用者と情報交換や画像の共有が出来るらしいです。)
Ps
平田さんは最近、舟越さんのツァイス製屈折望遠鏡とアイピース一式を譲り受けたそうです。やはりチャンスは逃さず大人買いも必要ですね!

続いて萩谷さんの《ビノテクノ・EZM正立ミラーシステム》のお話です。

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(解説中の萩谷さん)
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以前お話した様にビノテクノ代表の服部さんと交流がある萩谷さんですが、服部さんとのプロトタイプから現在に至るまでの貴重な製作過程や妥協を排した基本理念(高精度切削加工による調整レスの製品造りを目標)&ミラーシステムの原理をCAD等を使って分かりやすくお話し頂きました。以前より更に突っ込んだお話が聴けて面白かったです。

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(プロトタイプはデザイン性の悪さから、このままでは売り物にならないと駄目だしされたそうです。メカニカルな感じで悪くないと思いますが?)

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(CADは3次元で構造が見えるので、解説がより分かり易くなりますね。初期に比べデザインが洗練されてきましたね。)

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(一目盛が百分の一ミリのゲージを使ってミラーの位置決め。マニアの方も納得の精度保証。またアルミ、誘電体&銀蒸着の違いによるミラーの特徴(色調&見え味に関する傾向)の話も参考になりました。以前第1回観望会の際、「誘電体コーティングもなかなか良いよ。」と伺っていたのを参考に、今回、耐久性に秀でた誘電体のEZMを購入したのですがその判断が正しかったと確信しました。ミラーの強度も十分でちょっとティッシュペーパーで擦ったぐらいでは傷が全くつかないそうです。オマケに萩谷さんの主観ですが一番明るく感じるそうです。そしたら宮野さんが「私の場合は入射角度が何度かを確認してからコーティングするとの回答が・・・深いですね~。)

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(架台の《スコープテック・ゼロ》をPR中の萩谷さん。実は僕も発売以来気になっていた製品です。凄く使い易そうですね!)

次の発表は昨日に引き続き、我が同好会の理論派・舟越さんの《天体望遠鏡のスターテスト概要紹介》(第4章)です。(昨日行われた(第3章)は残念ながら参加できませんでしたが。)

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(発表中の舟越さん。)

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天体望遠鏡に関する専門書(舟越さん曰く、原本の著者は極力難しい数式を使わずに直感的に理解できるよう《フレネルゾーン》概念を取り入れて解説・・・?)を参考に、《回折(Diffraction)》について解り易くお話して頂きました(解り易くと言う割には、私には結構難しいんですが・・・(^_^;)。

次の発表の前にしばし休憩です。そこで今回の参加された方々とお持ち頂いた機材の一部をご紹介。

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(右から第1回のDeepSky観望会以来の西川さんと初お目見え?伊藤さん&関さん。)

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(こちらも常連、県内在住のアマチュア写真家である丹野さんと松本さんのツーショット。丹野さんは今回私が持って行った自動導入経緯台の《 AZマウントPro 》に甚く感動され、いずれ購入したいと決意したそうです。)

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(右から平田さん、舟越さん、丹野さん)

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(紅一点の滝田さんとお隣から渡辺さん、齋藤さん、ちょこっと萩谷さんに小沼さん、そして金澤君)

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(忘れてました。これは私の写真ですが見るからに怪しい?お隣は萩谷さん。)
では機材編。でも雨天の為、半数の方々は持参した機材は出さないまま終わったみたいです。

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右端は?さんのボーグの屈折鏡筒。中央が斎藤さんの6インチマクカセ(インテス製)で左が舟越さんのお馴染みクエスター。

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これは宮野さんの双眼望遠鏡。鏡筒は勿論FOTでしょうね。更にブルーのEZMとLavenduraアイピースの存在感が凄い!

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これは舟越さんが持ってきた。今話題のお子様&超初心者向けの小型マクカセ(マクシー)。蓋を開けると内部の構造が一目でわかる文科省推薦(嘘です!)の教材向け鏡筒?私は覗いていませんがでも実力は侮れないと巷では噂になっています。(早速双眼視化した方もいるみたいですね。)
Ps
舟越さんがツァイス鏡筒を手放したのは、8インチのクエスターを新規購入する為らしいです。受注生産の為に出来上がるのに時間が掛かるそうですが待ち遠しいですね。今度是非見せて下さい。

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これは関さん持参のSE120屈折双眼望遠鏡。アクロマートですが、F5の短焦点で明るいと言う特徴があり、眼視での星雲星団観望は実に魅力的だそうです。小沼さんも「これで観るM31は良いですよ~!」と太鼓判を押していました。

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当日、自分の持参した双眼望遠鏡の写真を撮るのを忘れてしまいました。でも皆さんには《AZマウントPro》の静粛性と思いの外自作の45度正立ファインダーの受けが良かったみたいです。

休憩後、宮野さんの《ダブルパス検査》の実演がありました。

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この検査の詳しい原理は分かりませんが、光源を高精度のミラーを使って鏡筒前で反射させ、ビームスプリッター前にカメラを置いて検査するらしいです。光路が2倍になる為、より厳しい検査が可能との事。

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(実演に使ったミラーは伊藤さんが3枚製作した内の一つだと言っていたような?)
Ps
FOT鏡筒は巷でも非常に高い評価を受けているようです。
 ⇒天文リフレクションズの連載評価記事。
・最高の小型屈折望遠鏡はコレか!?【連載第1回】Founder Optics FOT85レビュー 
・外観インプレッション【連載第2回】Founder Optics FOT85レビュー 
・最高の眼視体験とは?【連載第3回】Founder Optics FOT85レビュー 
・フォト性能を評価する【連載第4回】Founder Optics FOT85レビュー 

宮野さん大変有意義な体験をさせて頂きました。ありがとうございました。

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この後は、舟越さんが持参した大平技研の室内用プラネタリウム《メガスター》をみんなで拝見!(残念ながら本体の写真撮るの忘れましたm( _ _ )m)今日の悪天候で星を観ることが出来なかった参加者たちはそれでも大満足!記憶を辿り、星々が彩る四季折々の美しい姿を思い出しながら、みんなでゆったりと鑑賞しました。(あまりの心地よさに金澤君は本当に眠ってしまいました。)

その後はみんなでお酒を飲みながら楽しく談笑しました。そして散会して宿泊場所の《ききり荘》に移動。今日はお疲れさまでした。普通はここで話は終わりの筈が・・・?

夜中に突然、私の携帯電話が突然鳴り響きました!見ると松本さんから電話が数回入っていました。何事かと返信すると「井上さん、満天の星空です!」。確かに予報では午前1時頃から晴れる予報だったのですが、疲れとお酒も手伝ってようやく寝付いたばかりだったのです。でもそう聞いたら居ても立っても居られず飛び起きて、一目散に暗がりの中望遠鏡を置いてある体験館に向かいました。到着すると何故か未だ小沼さんが・・・?それはみんなが撤収した後で、一人黙々とイベントの後片付けをする小沼さんの姿でした。本当に頭が下がる思いでした。それから二人だけで観望会を開きました。東から南東にかけては若干薄曇りでしたが、萩谷さんの持参した鏡筒と私の双眼望遠鏡で見比べながら至福の時を過ごしました。次第に短い時間ではありましたが晴れ渡り、素晴らしい満天の星空を堪能することが出来ました。漆黒の夜空に煌めく満天の星々!久しぶりの美しさに感動して、ふと幼い頃に観た記憶の断片が蘇りました。《鬼ヶ城》周辺の星空の素晴らしさを改めて感じた次第です。

その後、宿泊場所に戻って(余り音を立ててみんなを起こしては悪いので)車で少し横になっていました。ふと外を見ると朝もやがいい具合に・・という訳で写真を撮りました。

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(カメラのレンズが少し曇っていたので、写りは良くないです。でも朝靄が雲海みたいで美しいです。)
車に戻ると野鳥がご挨拶。(関さんに見せたらモズと分かりました。)

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野鳥達にとっても此処は楽園のようです。(気のせいか何かを咥えているように見えるのですが・・・?)

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それと道路脇のフェンスにあけびが生っていました。山のご馳走がこんな処に・・・結構レアな光景だと思いませんか?
そして別れの時・・・いやまだ終わりません!関さんの双眼望遠鏡に合ったアイピースを探している内に、何故かいつの間にか持参したアイピースの見比べ談義に!

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(左右異なった焦点距離のRPL( リアルプローセル)アイピースが付いている関さんの双眼望遠鏡。合焦しない場合でも宮野さんの話では落とし込みのアダプターで何とか対応できるとの事。良かったですね。)

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(萩谷さんに相談中の関さん。)

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(西川さん持参のニコン製NAVシリーズのアイピースと《Tele Vue Apollo 11mm》の50周年記念モデル(シリアルナンバー付き、世界限定生産300本)を見比べる平田さんと松本さん。

呆れる程とことん星好きの皆さん、またお会いしましょう\(^o^)/。
Ps
帰り際に、小沼さんから参加者全員に記念品が配られました。

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今回も大変お世話になりました。私にとって小沼さんと一緒に観た《鬼ヶ城》の満天の星空はかけがえのない一生の宝物になりました。心から感謝いたします。本当にありがとうございました・・・m( _ _ )m。
Ps+
記憶を頼りに出来るだけ忠実に書いたつもりですが、もし誤表記や間違い等が有りましたら速やかに対応致しますので連絡願います。
Ps++
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昨日、イベント終了後の記念写真を小沼さんが送ってくれたのでUPします。

今日の1曲、【Lonnie Knight】で ‎” Motherlode” 誰が何と云おうと良いものは良いんです!

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♪⇒https://www.youtube.com/watch?v=SDO3KN03-5w
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